ヤーナ
さにすと、いいところに!
アンタを探してたんだ。
そろそろヘビー級の試合が始まる頃合いだし、その前に、ちょっと共有しておきたいことがあってさ・・・・・・。
詳しくはジムの中で話そう。
ーレザラ
やあ、ネコたちなら元気だよ。
やっぱり、ヘクトールが恋しいみたいだけどね・・・・・・。

ヤーナ
実はB先輩やダンシング・グリーンたちも呼んであるんだ。
みんなが来る前に、今の状況をおあらいしておこうか・・・・・・立て続けにいろいろあったからね。
前回、アンタはクルーザー級の闘士たちと戦い、彼らを倒すことによって、引退させることに成功した。
特に魂蝕症を発症していたレザラを止められた意味は大きい。
ただし、成果があった一方で失ったものも大きかった。
ブルートボンバーは暴走の末に力尽き・・・・・・
私も襲撃してきたユト姉と戦うために魔物の魂を使ったことで、ついに魂蝕症の初期症状が出てしまった。
その上、治療薬の情報を掴んだネユニが、倒れたユト姉共々、オーナーの手によって誘拐されたんだ。
ヤツはこれ以上、筋書きが変えられないよう強硬手段に出たのさ。
レザラ
驚いたのは、オーナーが治療薬の存在を把握していて、「生命の雫」という通称まで口にしたこと。
キミが統一王者になれば、その在処を教えると言っていたね。
ヤーナ
なぜオーナーはそんなことまで把握してるのか?
私は会ったこともないし、とにかくヤツには謎が多いからさ、みんなで知ってることを共有しておこうと思ったんだ。

ハニー・B・ラブリー
おまたせー☆
怪しまれちゃいけないから、裏口から入らせてもらったよ。
ダンシング・グリーン
ウェーイ!
オレたちの引退記念パーティでも開いてくれるのかい?
ハニー・B・ラブリー
オーナーとは、私も直接会ったことないんだよねー。
コンサート会場までスカウトに来たのはメテムだったし、通信で何度か闘技の指示を受けたくらいかな。
レザラ
ボクとヘクトールはオーナー本人に直接スカウトされたけど、その後は、通信機ごしでしか話していない。
同じく闘技のことだけで、彼は自分のことは語らなかった。
シュガーライオット
あたちもオーナーのことは特に知りまちぇんが、ダンシング・グリーンは結構、懇意にちてたはずでちゅ。
ダンシング・グリーン
まあな、あのジイさんはもともと演劇が好きらしくて、ダンスという舞台興行をやってたオレとウマが合ったんだ。
どう客をアゲるかって話をよくしたもんさ。

ダンシング・グリーン
オレはとにかく客を気持ちよくさせるのってのがポリシーだが、オーナーはときに客を不快にさせるような悪役闘士(ヒール)こそ、重要だって熱弁してたな。
圧倒的な悪が君臨して、それが倒されることで、客は最大限に盛り上がるし、闘士たちもより強く輝くってさ。
たしかに、勧善懲悪の物語は万人受けするいs、事実、ブルートボンバー然り、悪役闘士(ヒール)の試合は大盛り上がりだ。
さすがはオーナーだなって感心したもんだぜ!
ダンシング・グリーン
って、聞きたいのはそういう話じゃないよな。
まあ、ほかにオーナー個人について知ってることと言えば、「リンドブルムの民」の末裔だってことくらいか。
ヤーナ
リンドブルムだって!?
たしか、魂蝕症の治療に繋がる再生因子を強化する薬が、その国で研究されていたはず・・・・・・。
ダンシング・グリーン
へぇ、何か関係がありそうだな。
でもよ、3年前くらいからオレもオーナーとは会わなくなって、その件について詳しくは聞いてないんだ。

レザラ
ハニー・Bがメテムにスカウトされたのも3年前だったな?
その頃に、オーナーに身に何かが起こり人前に出なくなった・・・・・・と推測できるが、いかんせん情報が少なすぎる。
ヤーナ
オーナーについて、今はこれ以上のことはわからなそうだね・・・・・・。
ダンシング・グリーン
さにすとが統一王者になれば、薬の在処を教えるって約束どおり、オーナーも出てくるだろう。
もし、約束が破られるようなら、強引だが、客の前で全部暴露しちまうってのはどうだ?
レザラ
最後はその手しかなさそうだな。
だが、人質を取られていてはできないから、事前にユトロープとネユニを救出しておくことが絶対条件になる。
無論、下手に動くとふたりに危険が及ぶから、念入りに作戦を立てておきたい。
みんなにその協力を頼めないだろうか?
ハニー・B・ラブリー
もちろん、協力するよ!
アタシたちを騙してたオーナーに、ひと泡吹かせちゃお☆
ダンシング・グリーン
ま、オーナーと親しくしてたワケだけど、ジイさんが裏でやってたことはシャレにならないし・・・・・・何より退屈してたらから、オレたちも手を貸すぜ!
ヤーナ
みんな、ありがとう!
さにすとに統一王者になってもらうのと、ふたりを助け出すのを、同時進行することになるね。
私はアンタのセコンドに専念して、ヘビー級の過酷な闘いをサポートさせてもらうよ!
レザラ
それじゃあ、さっそくボクたちは、救出作戦のために情報を集めるとしよう。


ヤーナ
さてと、ヘビー級の試合が始まる前に、アルカディアの番組を見ておこうか。
定期的に放送されているファン向けのものだから、試合の参考になるかどうかわからないけどね・・・・・・。

メテム
親愛なる闘技ファンの皆さん!
お待たせしました、「アルカディアナウ」のお時間です!
本日は、生身の挑戦者、さにすととの試合を控えた、こちらのヘビー級闘士・・・・・・

メテム
魔性の処刑人こと、「ヴァンプ・ファタール」にインタビューいたします!
さて、生身の挑戦者はその異名のとおり、魔物の魂を使わず、ヘビー級まで勝ち上がってきました。
もし、このまま統一王者にまで上り詰めると、アルカディアの魂保管庫を自由に用いる権利を得ます。
なんでも、挑戦者はすべての魂を解放するつもりだとか・・・・・・。
つまり、魔物の魂を使った試合はなくなり、アルカディアは生身の闘技に変革されるということ!
この事態に関して、どうお考えでしょうか?
ヴァンプ・ファタール
笑わせないでちょうだい・・・・・・。
ゲームチェンジェーだか何だか知らないけど、生身の闘いなんて退屈なだけ。
ファンたちは魔物の魂を使った、派手な試合が観たいに決まってるでしょう・・・・・・?
メテム
果たして本当にそうなのか?
街の声を聴いてきましたので、どうぞご覧ください!

軽薄な男性
生身の試合だって?
ダメダメ、魔物の魂があってのアルカディアでしょ!?
闘いの迫力が全然違うよ!
変革なんてとんでもない、今のままで最高なんだからさ・・・・・・!!

高飛車な女性
生身の挑戦者ねぇ・・・・・・あんなの、単なるイロモノでしかないわ。
最初は物珍しさで注目されたかもしれないけど、もう、みんな飽きてるんじゃないかしら?

強面の男性
俺はさにすとなんか大っ嫌いだね。
だってよ、アイツが妙な取り決めをしたせいで、ハウリングブレードは引退したんだろ?
外から来たヤツに、これ以上好き勝手されてたまるか!
俺たちのアルカディアを返せ・・・・・・!!
ヴァンプ・ファタール
どう、わかったかしら?
残念だけど、生身の闘いなんてお客に求められてないの。
メテム
おかしいな・・・・・・生身の挑戦者を推す意見もあったはずだが・・・・・・

メテム
ワ、ワタシの勘違いだったようです・・・・・・。
ヴァンプ・ファタール
アナタの快進撃もこれで終わり。
アタシがヘビーなお仕置きをして・・・・・・
あ、げ、る。

ヤーナ
クソッ・・・・・・なんて番組だ!
どうせ、オーナーに都合のいい意見だけを編集したんだろ!
ヒドいもんを見せちゃってごめん。
でも、メテムの言ってたように、アンタを応援する声だってきっと・・・・・・

高揚した男性
よう、突然押しかけてすまない!
さっきの番組を見て、居ても立っても居られなくてさ・・・・・・。
興奮した少年
お姉さんは、ずっとボクのヒーローなんだ!
これからも応援してるよ!
物柔らかな女性
私たちのような、あなたのファンだってたくさんいる!
そのことを伝えたくて来たの。
温厚な男性
キミが生身で闘う姿を見ると、ハラハラするけど、何だか勇気をもらえるんだ。
魔物の魂を使った闘いだと、こうはいかない。
高揚した男性
そうなんだよ!
アルカディアの闘技だって、本来は魂を使っていなかったんだ!
物柔らかな女性
ほかの闘士たちだって、あなたみたいに生身で闘っても、絶対に白熱した試合を演じることができるはずよ!
高揚した男性
魔物の魂を使った闘いは、たしかに派手に見える。
でもそれは、「作り物」だって感じるんだ。
生身だからこその死闘、自分の魂を輝かせるその姿に、胸が熱くなって目が離せないんだよ!
とにかく、ヘビー級の試合も期待してるぜ・・・・・・!

興奮した少年
ボ、ボクをこのジムに入門させて!
さにすとさんみたいな、闘士になりたいんだ・・・・・・!
ヤーナ
もちろん、歓迎するよ!
でも、トレーニングはキツいからね。
保護者の人といっしょに、一度、見学に来てくれるかな?
やっぱり、さにすとを支持する人も、たくさんいるんだ!
なにより、保管された魂を解放しても、それでアルカディアの闘技が終わるってわけじゃない。
アンタに憧れる子たちのためにも、しっかり続けていかなくちゃ。
私だって魂蝕症が治ったら、引退を撤回して、生身の闘志としてまた闘いたい!
ほかのみんなもきっとそう思ってるはずだよ。

ヤーナ
うん・・・・・・うん・・・・・・わかった!
メテムからの連絡・・・・・・いよいよ、ヘビー級の試合が始まるってさ!
「アルカディア・ソサエティの控室」に向かおう!
ーヤーナ
さっきの番組のこと、メテムにもガツンと言っておきたいね・・・・・・。
メテム
やあ、待っていたよ!
ヤーナ
やあじゃないよ、あの番組はなんだ?
演出にしても、あまりにもヒドすぎじゃないか・・・・・・?
メテム
すべてはオーナーの指示さ・・・・・・。
わかってくれ、ワタシとしても驚いてみせて、ほかの意見があったことを匂わせるので精一杯だったんだ。
クルーザー級の人気闘士たちが続々と引退したことで、彼はひどく危機感を覚えているようでね。
いよいよ生身の挑戦者の排除に乗り出したというわけさ。
言っとくが、ヘビー級の闘士たちを引退させることはできないよ。
皆、オーナーから魂蝕症を発症していることを知らされ、それを承知で闘っているからね。
ここだけの話だが、キミを倒すことができれば、その魂を使って病気を治療できると吹き込まれているらしい。
だから闘士たちも容赦なく襲ってくるはずだ。
ヤーナ
な、なんて卑怯な真似を・・・・・・!
メテム
キミも怒りを覚えるなら、ぜひ試合にぶつけてほしい。
勝利だけが活路になる・・・・・・ヘビー級を最大限に盛り上げてくれることを期待してるよ!



